北海道庁の「アイヌ工芸品 販路拡大・担い手育成事業」の一環で、本校の1年生全員を対象に、アイヌ伝統工芸伝承の出前講座を実施いたしました。

この事業は、アイヌ工芸品の認知度向上や販路拡大に向けた取組、また民間主導のアイヌ・プロダクツ制作・販売等の支援、さらにはアイヌの伝統的技術を継承する担い手育成に取り組むことによりアイヌ工芸の振興を図ることを目的としているものです。新陽高校の他にも、北海道おといねっぷ美術工芸高校や札幌市立大学デザイン学部でも実施されました。


新陽高校では平取町 二風谷から、
髙野繫廣 さん、洲崎春男 さんの2名のアイヌ工芸家に来校いただき、アイヌ文様の木彫コースター制作を行いました。アイヌ民族の伝統的な文様を円形の木の板に彫刻し、文様の意味や掘り方などを工芸家の方から学ぶ貴重な時間となっておりました。

本校では2年前よりアイヌ文化を取り入れた学習カリキュラムを実施しております。
2020年
探究コースでアイヌPBL(Project-Based Learning)を実施
札幌大学・平取町教育委員会と連携
平取高校とのオンライン報告会の実施

2021年
1学年全員を対象にアイヌPBLを実施
平取町と生徒が連携をしてアイヌ紋様を入れたYOSAKOI法被を制作

2022年
1学年の宿泊研修を平取町で実施
アイヌ工芸に関する出前講座を実施


これまでの学習でも有識者の方と生徒とが関わり合い、専門的な知識を学ぶ時間がありました。生徒たちはアイヌ民族の歴史や文化を通して、新陽高校のビジョンである「人物多様性」への理解を深めていきました。

今回の学習でも、工芸家、北海道庁の方々など、多様な外部の方との協働・連携の授業となっており、生徒たちは普段の授業では得られない体験をしておりました。また、アイヌの工芸品を自らの手で創り上げる経験を通して、さらなる知的好奇心・探究心を持つきっかけの時間となりました。

今後も新陽高校のアイヌ文化の学習は続いていきます。